増資と融資の違いとは
「増資」と「融資」は、企業にとって代表的な資金調達の手段です。
増資とは、企業が新たに株を発行して投資家から資金を集め、資本金を増加させることです。
一方、融資とは主に銀行などの金融機関が個人や法人に対して資金を貸し出すことです。増資と融資には、主に4つの違いがあります。
1つ目は、賃借対照表上の分類です。増資で調達した資金は自己資本に分類されますが、融資で調達した資金は他人資本(負債)に分類されます。
2つ目は、資金提供者です。増資は株主である投資家から資金の提供を受けますが、融資は金融機関から資金の提供を受けます。
3つ目の違いは、返済の有無です。増資は株主である投資家への返済義務はありませんが、融資は金融機関に利息と資金を返済しなければなりません。
最後は、議決権の有無です。
増資では投資家に株式保有数に応じて議決権が与えられますが、融資は議決権が発生しません。
そのため、経営の自由度は増資よりも融資のほうが高くなります。
どちらが自身の目的に合っているか、両者の違いを考慮して検討することが大切です。